2016年8月22日月曜日

シンゴジ細うで繁盛記



こんにちは。ビニールタッキーです。

『シン・ゴジラ』最高ですね。平成VSシリーズを毎回映画館に見に行っていた中学生の僕と、そこそこ色々な映画を見るようになった30代の僕が一緒にガッツポーズしてるような、とても楽しい映画でした。

さて、前置きはここまでにして。
『シン・ゴジラ』はここ最近のビッグバジェット映画の傾向と同じく企業タイアップが多いのが特徴です。実際それらのタイアッププロモーションをまとめた素晴らしい記事や、ゴジラの写真をそのまま使ったタイアップポスターについてのトゥギャッターまとめも存在します。

『シン・ゴジラ』タイアッププロモーション 全力まとめ!企業・自治体が総力戦でゴジラを迎撃!

シン・ゴジラ、公式がふざけまくっててまるでクソコラグランプリだと話題に「金のかかったコラ画像やめろ」「雑コラ感」

そんなタイアップの中でもゴジラがあの細い腕で商品を持たされているポスターがなぜか僕の琴線に触れました。ゴジラさんの頼まれた仕事は断らない、企業に言われるがままに商品を持って写真を撮られているかのような感じが一種の"萌え"を生み出しているのかもしれません。とにかく何だかたまらないのです。

そんな「シンゴジ細うで繁盛記」とでも呼ぶべき味わい深いポスター群を集めてみました。映画本編のシリアス具合とは正反対のゆるふわな雰囲気をぜひご堪能下さい。



あんみつ雨戸×シン・ゴジラ

火にも衝撃にも強い性能でブラインド機能まで搭載したあんみつ雨戸とのコラボ。「こんな雨戸が欲しかった!!」って言うけどそれどこに持ってくの?家?ゴジラもしかして寝てる時とかに間違えて紫色の光線とか吐いちゃうの?



動画CMもあります。



タワーレコード×シン・ゴジラ


他店舗の在庫まで探してお取り寄せできるサービス『在庫発見伝』とのコラボ。「諦めず、最後までその在庫を探そう」というシンプルなキャッチフレーズがグッと来ます。ちょうど映画公開から数日でサントラ「シン・ゴジラ音楽集」が大人気のため各地で在庫切れになるということがあったのですが在庫発見伝は活躍したのでしょうか。



大阪880万人訓練×シン・ゴジラ


 7月29日(金曜日)から全国公開される映画「シン・ゴジラ」とのタイアップポスターが、東宝株式会社様のご協力をいただき、完成いたしました。 
このタイアップポスターでは、ゴジラが非常用持出袋と懐中電灯を持って、いざという時に備えてくれています。府民の皆さまもぜひ大阪880万人訓練に参加していただき、ゴジラと一緒に防災意識を高めていただければと思います。

お前が逃げるんかい!というコテコテのツッコミ待ちな感じが大阪っぽくていいですね。キャッチフレーズも「高めよう ゴジラと一緒に 防災意識」ってお前が災害ちゃうんかい!



バイトan×シン・ゴジラ


現像対虚構ってなんでしょうか。現像してみたら思ってたのと違う写真が出てきたのでしょうか。足が片方消えてるとか白い女が写っていたとか天に昇る沢口靖子が見えたとか…そう見るとこのシンゴジさんもちょっとショックを受けてるように見えます。たぶんカメラ対ゴジラって言いたかっただけなんだと思いますが。



やっぱりカメラ対ゴジラって言いたいだけだろ!あと意外と高待遇です。



ロッテリア×シン・ゴジラ


腕が短すぎて口に届かないんじゃないの…と考えてるうちに「食べてないんだ」と塚本晋也ばりに手をポンと打ってしまいました。

しかしドライブスルーで店員のお姉さんに「飲むか 食うか」と強気で聞かれたらドキドキしてしまいそうです。ゴジラさんにはその2択よりもセットで注文した方がお得と教えてあげたい。そして映画を見た人間としては「冷たいドリンクはやめた方が…」と老婆心ながら伝えたい。




ロッテリアのコラボは嬉しいですが保存がとても難しそうなコレクターズアイテムですね。油でベットベトになりそう。



イオンシネマ×シン・ゴジラ


ホットドッグ対ゴジラ。だんだんキャッチフレーズがシンプルになってきました。でもミニカレンダーを持ってる様子が「僕の写真入りカレンダーをプレゼント!」と言ってるような感じでかわいいので許します。だんだん皆さんにもこの"萌え"が伝わってきたのではないでしょうか。



福岡パルコ×シン・ゴジラ


もはや売り物じゃねえー!!




大江戸温泉物語×シン・ゴジラ


「ひとっ風呂浴びてくか~!」という脳天気な感じが最高でタイアップポスターの中で一番これが好きです。風呂!赤富士!ゴジラ!と日本の名物がコラージュのように散りばめられている感じは浅草のおみやげ屋で売っている外国人向けのタペストリーを髣髴とさせます。

ゴジラさん、好きなお風呂はやっぱりラドン温泉なんでしょうか。大江戸温泉物語は食事も充実しているようですが飲み過ぎにはくれぐれも気を付けてくださいねゴジラさん。



以上です。

僕から言えることは一つだけです。今後ビッグバジェット映画は主要キャラクターに商品を持たせられるようなデザインにした方がいいと思います。そうするとちょっとしたコラージュでタイアップポスターを作れるし僕のような好事家がとても喜びます。デザイン関係の皆さんよろしくお願いします!

名古屋パルコ×シン・ゴジラ


見て見て!こんなジャグリングみたいなこともできちゃうよ!




【2016.8.29追記】
公開から1ヶ月経って安心していたのもつかの間、また新たなシンゴジ細うで繁盛記が!

日比谷シャンテ×シン・ゴジラ


八重洲ブックセンターのカバーが付いた本を読むゴジラさんかわいすぎかよ!!

2016年7月24日日曜日

2016年上半期おもしろ映画宣伝ベスト10

こんにちは。ビニールタッキーです。

2016年も半年が過ぎてしまいました。ネット上では映画ファンの方々が今年の上半期ベスト10を挙げて盛り上がっております。俺もそういうのやりたい!ということでやってみました2016年上半期おもしろ映画宣伝ベスト10!

「おもしろ映画宣伝」に関する説明については下記エントリを御覧ください。
この映画宣伝がすごい!2015(前編)
この映画宣伝がすごい!2015(中編)
この映画宣伝がすごい!2015(後編)

簡単に言うと海外映画に関する「お笑い芸人や芸能人を呼んでトークさせる映画公開記念イベント」「日本語吹替えタレントによるヒット祈願イベント」「アニメ作品やゆるキャラとのコラボ」等々の案件を指します。

以下に挙げる案件はどれも傑作と呼ぶべき素晴らしいおもしろ映画宣伝ばかりなのでベスト10と言いながら実際は順不同です。ただし1位は絶対コレ!と決まっております。では早速どうぞ!



第10位:『ブラック・スキャンダル』
タレントも観客も薄毛!『ブラック・スキャンダル』イベントは徹底的な薄毛推し




『ブラック・スキャンダル』といえばジェフブリッジスがアカデミー主演男優賞を受賞した『クレイジー・ハート』や傑作クライムアクション『ファーナス/訣別の朝』などで有名なスコットクーパー監督の重厚なサスペンス映画ですが、ここ日本ではジョニデのハゲ頭推しというおちゃらけたムードで宣伝される事態になりました。観客も薄毛の人を集めるという徹底ぶりですがどうも集まりが悪かったらしく客席はおサムい感じだったそうです。ハゲだけに。

しかしまさかスコットクーパー監督も自分の映画の宣伝でGLAYの替え歌が披露されるとは思ってもいなかったでしょう。




第9位:『クリムゾン・ピーク』
おかずクラブ、ホラー映画イベントで恋愛トークを展開! 『クリムゾン・ピーク』公開直前イベント


言わずと知れたギレルモ・デル・トロ監督のゴシック趣味全開のサスペンスホラー『クリムゾン・ピーク』も終始楽しいムードで宣伝されました。

映画のタイトルと絡めて「去年が"ピーク"だった」という話が出たり今年の抱負として「ワンピースの映画の吹き替えをやりたい」と発言して配給会社が違うのでそういう話はちょっと…と指摘されたりしていました。





しかし映画の内容と絡めて恋愛話が出るのはいいのですが成人式の時の写真まで披露されたときはびっくりしました。すごい。この映画ホラーだって知ってます?



第8位:『ジョン・ウィック』
ヒロミ、復活のきっかけは妻・松本伊代


なぜヒロミ…と思ったら主演のキアヌリーブスと同じ51歳だから、ということとヒット作に恵まれなかったキアヌ久しぶりの完全復活作!ということで芸能界に復帰したヒロミとかけているということです。こういうブッキングの意味を考えるのは脳トレみたいでいいと思います。いいと思いたいです。



マイクをガムテで止めただけの手作り感あふれるガンマイクもいいですね。
しかしどの記事を読んでも映画に関する発言は少しだけでほとんどは伊代ちゃんの話や芸能界復活の経緯、B21スペシャルの復活をほのめかす話ばかりでした。



第7位:『ヘイトフル・エイト』
品川庄司&矢口真里“6股騒動”の狩野英孝に言及「『ヘイトフル・エイコー』で良い」


もうブッキングの時点で出オチみたいなイベントですがダメ押しの「ヘイトフル・エイコー」発言で劇中のカートラッセルばりに血反吐を吐き出してしまいました。しかしイベントの中で出た庄司さんとミキティーファンたちとの和解話が思ったよりもすごくいい話でグッときました。

個人的には映画の雰囲気に合わせてテンガロンハットをかぶってきた矢口さんと庄司さんに対して自身の監督作品で『パルプ・フィクション』『レザボア・ドッグス』を引用するほどタランティーノファンを自称している品川さんがかぶっていない点にさすがだな、と強く感心しました。



第6位:『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
米倉涼子、挨拶で役名をド忘れ! 『シビル・ウォー』でブラック・ウィドウ役を続投
米倉涼子、緊張!?『シビル・ウォー』役名忘れ苦笑い「すいません」
米倉涼子「このたび…、名前を忘れちゃった!」


前に書いたエントリ「宣伝が、宣伝を引き裂く―『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の受難」でも触れましたがご多忙の米倉涼子さんがご自分の役名を忘れてしまうのは仕方ないとして、それを面白がって記事タイトルにしてしまうマスコミには疑問を感じてしまいます。たぶん大多数の一般層はおもしろーいと笑えるのかもしれませんがシリーズファンはあんまり笑えないと思うんですよ。

しかし米倉さんはこの後にもロンドンプレミアに参加してスカヨハやクリスエヴァンスとまるで映画出演者のように交流したり「(レッドカーペットも)3度目になるので、だんだん慣れてきたかな」と消えかけた火に油を注ぐような発言をしたりしてこちらがひやひやしてしまいます。

参考:海外進出もPRばかり?米倉涼子の”レッドカーペット”登場に失笑の嵐

というか米倉さんはマスコミに嫌われてるのか?と思うぐらいひどい言われよう…個人的にはブラックウィドウの吹き替えは悪くないと思っています。ただこれが例えば田中敦子とか榊原良子みたいなプロの声優さんだったらどうだったのかな…と思う時は確かにあります。



第5位:『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』
椎木里佳、コスプレをするなら「キャットウーマン」と即答!


椎木里佳さんをご存じない映画ファンの方に説明しますと女子高生社長の方です(ちなみにこのイベントの時点では高校卒業しているので正確には元・女子高生社長です)。しかし知らなくても安心してください、ご本人も「ぶっちゃけ、バットマンもスーパーマンも一作も観た事がない」と発言しておりますので情報量的にはフェアです。あとこの映画を見たあとならキャットウーマンではなくワンダーウーマンと言ってほしかったな、と個人的には思います。

しかしトークイベントの「女子高生社長の視点から切り込みます☆」という募集要項を見たときは一体どこにそういう需要があるんだと思ってしまいましたがイベントは盛り上がったようなので一安心です。もしかするとブルースウェインが青年実業家とかレックスルーサーが若手社長とかそういうことでかけているのかもしれません。脳トレです。
しかしこのイベントで最も重要なのは彼女の提案する宣伝方法です。

マーケティングサポートを行うAMFの代表取締役として活躍中だが、本作の宣伝プロデュースをするなら「まず、(芸人などを起用して)“3分でわかるスーパーマンとバットマン”みたいなパロディ動画を作ります。次にパロディ動画に出した芸人さんをアンバサダーにして、(DCヒーローたちのコスプレイヤーを集めて)“コスプレラン”を開催する。みんながコスプレして走ると、SNSで拡散されて認知度が上がる。リアルなものとSNSを組み合わせるのが効果的なんです」とプレゼン。 
アイデアは尽きないようで「ロゴがかわいいですよね。自分だったらペアルックを作ります。今、“双子コーデ”とかがはやっているので」と語った。
元“女子高生社長”椎木里佳、「バットマン vs スーパーマン」を宣伝するならこうする!

「貴様のような奴がいるから戦いは終わらないんだ!」とカミーユばりに叫んでしまいそうになりました。



第4位:『X-MEN:アポカリプス』
『X-MEN』史上最強の神に松平健!洋画吹き替え初挑戦


この宣伝については前回のエントリ「なぜだ!謎の大御所吹き替えブーム!」で取り上げました。記事の中でも書きましたが”X-MENを見ている間に八代将軍徳川吉宗の顔がちらつく現象はメチャクチャ面白いので楽しみ”という気持ちでいっぱいです。

記事を書いた後に公開されたアフレコイベントの様子を見るとさすが将軍様、堂々たる声演技でアッパレ!!という感じでますます楽しみになってきました。早く見たい!!




第3位:『アーロと少年』
ぺことりゅうちぇるラブラブをアピール! トイレの最中も連絡取り合う


二人がちょうど新成人ということで晴れ着姿で登場するところまでは理解できるのですが、作品のテーマ「勇気」にかけてりゅうちぇるが逆バンジーでくす玉割りに挑戦!はちょっと急展開すぎてよくわからなかったですね。





でもバラエティ的には最高の絵が撮れているのでオールオッケーだと思います。この写真本当に最高です。映画宣伝業界は「おもろい絵が撮れてナンボ」の世界らしいのでその観点から見れば大成功です。実際この『アーロと少年』もピクサー映画のわりに死とか暴力とかドラッグ描写があったりしてメチャクチャな作品なので合ってると思いました。

お時間がある方は動画もぜひご覧ください。りゅうちぇるの「どうしてこんなことやらなきゃならないの?」は僕も同感です。




第2位:『フィフス・ウェイブ』
ヒゲ面にセーラー服…ニセ女子高生の正体は




「謎の知的生命体が人間に擬態して潜伏している」というストーリーから目隠し当てゲームするというトンチキな企画もいいんですがこの宣伝のキモは藤田ニコルさんが映画を見ないままイベントに登壇したということです。

最後に映画の見どころを聞かれた藤田は「私、観てないんですよね。観たかったんですけど」とまさかの告白。一方のレディビアードは、アザーズが人間に擬態することでサスペンスが生まれていることを称賛したうえで、「ほんとすごいです! たぶんニコルさんすごく好きね!」と完璧なPR。 
その後、まだ鑑賞していない藤田をお仕置きするべく追い掛け回し、会場が笑いに包まれる中、二人はそのまま降壇した。

吉本新喜劇か!という素晴らしい幕切れ。この写真も躍動感があって本当にいい。

しかしいくらおバカが売りのタレントとはいえ映画を見ないままPRイベントに出るというのはどうなんでしょうか。もしかするとおバカキャラのイメージ戦略として事務所から見るな、と言われたのかもしれませんがクロエモレッツのファンと発言するならぜひ見てからにしてほしいと思いました。


一方のレディビアードはちゃんと鑑賞したうえで慣れない日本語でしっかりコメントして、さらに見ていないニコルさんのフォローもしていて好感が持てました。まあ映画を見てコメントするって公開記念イベントでは普通のことだと思うんですけどね…


さあ、というわけでやってきました2016年上半期おもしろ映画宣伝ベスト10。ここまでは順不同なのですが1位はこれでキマリです!どうぞ!




第1位:『ターザン:REBORN』
狩野英孝、“世界一美しい新ターザン”とイケメン対決!? まさかのデュエットも実現


全映画ファンがずっこけた、と言っても過言ではないこのイベント、ふたを開けてみれば狩野英孝からのすべり芸披露や「翼をください」をデュエットで歌うなどの無茶振りを全て受けたアレクサンダー・スカルスガルドの株が爆上げになった素晴らしいイベントでした。この写真も見事な対応っぷりです。

特にアレックスが退席した後の狩野さんのコメントが秀逸です。

コメント欄では「対応が神…」「カッコよすぎる!映画、絶対観に行きます!」と別れを惜しむ声が続出する中、アレクサンダーが退場すると、狩野さんは「いや~、すごかったな…」としみじみ。 
「ハリウッドスターなのに、企画も全部乗ってくれて本当に優しい! すごく良い方。彼のこと勘違いしてました。もっと気取って『ターザンやってますけど何か?』的な感じの方かと勝手に思ったんですが、全然違った。一緒に歌った時、目を合わせてくれたんですが、本当に瞳に包まれそうだった。僕が女性だったら間違いなく惚れてますね」と吐露。 
MCから「最初はイケメン対決だったのに」と追及されると、「いやもう今日からは彼の大ファンです!」と、すっかり“新ターザン”に魅了されていた。
めっちゃわかる…この神対応なら誰でも惚れるでしょうが!!もしお時間があればこのイベントの様子もご覧ください。51:00あたりから狩野英孝の瞳を見つめながらふわふわした日本語で「翼をください」を歌ってくれるアレックスが見れますよ…最高かよ…


このほかにもアレックスはLAプレミアを訪れた桐谷健太に「(今度来日した際には)銭湯めぐりを一緒にしよう」と桐谷健太の趣味をふまえたコメントをするなど本当この人…素敵…尊い…という気持ちになります。



アレクサンダー・スカルスガルドは「世界で最もハンサムな顔100人」の常連ということですが「ハンサム」っていうのはこういうことを言うんだぜ!



以上です。いかがだったでしょうか。

言っておきますがここで挙げた倍以上おもしろ映画宣伝は存在します。今年の年末を迎えるまでにはさらなるとんでもない宣伝が待ち受けていることでしょう。楽しみですね!…楽しみですかね……俺はいつまでこんなものを見続けなきゃならないんだ!!!




おもしろ映画宣伝はまた年末に成敗じゃ!

2016年7月5日火曜日

なぜだ!謎の大御所俳優吹替ブーム!

こんにちは。ビニールタッキーです。

今、時代は空前の大御所吹替ブームですね。


急に何を言ってるんだ?という方もいらっしゃるかと思いますが耳の早い人や流行に敏感な方は「ああ、あれネ」と頷いていることでしょう。

僕がこのブームに気付いたきっかけはこちらのニュースです。

『X-MEN』史上最強の神に松平健!洋画吹き替え初挑戦

 シリーズ最新作『X-MEN:アポカリプス』でミュータントの始祖にして、史上最強の神・アポカリプスの日本語吹き替え声優を、俳優の松平健が務めることが明らかになった。洋画吹き替え初挑戦となる松平は、「何しろ初挑戦なので、全力で努めたい」と意気込んだ。 
 最古最強の“神”という悪役を担当することになった松平は、「自分の中では世界各国が核開発を進め、互いにけん制しあい間違った方向へ進んでいる人間社会を滅ぼすというアポカリプスの中での正義という気持ちです。ただそれが人間やミュータントと対立しあう結果につながるわけですが、大いに暴れたいと思います」と現代社会になぞらえて役どころを解釈し、やる気十分。
マツケンがアポカリプス!「上様が神様に!」と暴れん坊将軍クラスタが騒ぎ「おもしれえじゃねえか」と暴れん坊力士クラスタが喝采を上げる事態になりました。僕もその1人でした。

これを見た当初は『デッドプール』でタレント吹替しなかった20世紀フォックスがこれのために力(ギャラ)を貯めていたのか!という感想を抱く程度のニュースでした。

しかしこのわずか3日後にこのニュースが流れたのです。

松本幸四郎、『ジャングル・ブック』で吹き替え初挑戦!黒ヒョウ役で主人公導く


俳優の松本幸四郎(73)が、ディズニー最新の実写映画『ジャングル・ブック』で、主人公を導く黒ヒョウ・バギーラ役で洋画の吹き替えに初挑戦していることが明らかになった。松本は、声の演技を「非常に難しかった」と振り返りつつ、「役者にとってこれは必要なことと感じました」と語っている。 
歌舞伎界を代表する俳優として60年以上活躍する松本は、今回、実写声優に初めて臨んだ。『アナと雪の女王』でエルサの声を演じた娘の松たか子からは、「ディズニー作品の吹き替えは大変よ」と聞いていたといい、実際にアフレコを経験し「非常に難しかったですが、役者にとってこれは必要なことと感じました。中学生の頃ラジオドラマをやっていたのですが、役者としての原点であるその経験が活かされました」としみじみ振り返る。 
 また、黒ヒョウ役については「中学校の頃には『黒ヒョウ』という愛称で呼ばれていたということもあり、驚きはしたが、違和感なく受け入れられました」と明かす。さらに、「バギーラ自身も、後半は年老いて傷ついて、老いたる黒ヒョウになっていく。そういうところがとっても悲しいのだけれども、何か、やっぱり命っていいものだなと感じました」と思いを語り、「今回、バギーラの声と作品中のナレーションも務めさせていただき、大変難しかったですが、心に残る素晴らしいいい仕事をさせてもらいました」とメッセージを寄せている。
松本幸四郎が中学生時代に黒ヒョウと呼ばれていたというエピソードも中々アツいですが俳優生活60年で実写声優は初挑戦という話も驚きです。


いやいやそんなことより、

大御所俳優の吹替多くね?

えなにもしかして流行ってんの?


ということで調べてみました。検索ワードは「吹替 初挑戦」「(大御所俳優名) 吹替」です。

『なぜ生きる-蓮如上人と吉崎炎上-』里見浩太朗インタビュー


浄土真宗の開祖、親鸞聖人の教えを広めた蓮如上人と、その弟子たちとの物語を描くアニメーション映画『なぜ生きる』が公開される。原作はベストセラー書籍「なぜ生きる」で、蓮如上人の声をあてたのは『長七郎江戸日記』『水戸黄門』など多くの代表作を持つベテラン、里見浩太朗だ。 
キャリア60年を迎えた里見だが、意外なことにアニメ声優はこれが初。本作への思いはもちろん、里見とは切っても切れない時代劇の魅力、『リーガル・ハイ』で人気を博した“服部さん”についても直撃。「常にデビューですよ」とほほ笑む姿からは、あくなき探究心が伝わってきた。
なんとこちらもキャリア60年でアニメ声優初挑戦!何が黄門様を突き動かしたのか!?ブーム?ブームのあおりか?


津川雅彦、75歳で初カンヌへ!アニメ映画版「星の王子さま」声優が発表


映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』の日本語吹き替え版主要キャストに、鈴木梨央(10)、瀬戸朝香(38)、津川雅彦(75)が決定したことがわかった。三人は、同作のワールドプレミアが行われる第68回カンヌ国際映画祭にも参加する。津川を含めて三人とも、海外の映画祭に出席するのは初めて。津川は「海外映画祭はカンヌに限らず75歳にして初めて! これ王子さまのプレゼントかも?」と喜びを明かしている。

芸歴が長い津川雅彦も映画祭出席はこれが初めてとは。長生きはしてみるものなのかもしれません。


西田敏行が世渡り上手で陽気なクマに!「ジャングル・ブック」吹き替えで歌声披露


俳優の西田敏行が、ウォルト・ディズニーの「ジャングル・ブック」で初めて実写映画の日本語吹き替えに挑戦していることがわかった。主人公の少年モーグリの1番の友人で陽気なクマのバルーの声を担当し、劇中で歌声も披露する。 
西田は、バルーを「掟が厳しいジャングルのなかでも割と自由に、ときどきはみ出しながらもゆるーく守り生きている世渡り上手で憎めないクマ」「モーグリにとって、一緒に肩を組んで歌でも歌いながら仲良く歩いてくれるいい友だち」と分析。さらに「バルーはもう、ほとんど俺ですね」「バルーを演じるということは、西田敏行を演じればいいんだ、という楽な気持ちでやりました!」とキャラクターと自らを重ね、仕上がりに自信をのぞかせている。
先ほど取り上げた松本幸四郎も参加する『ジャングル・ブック』に西田敏行も参戦!
これはやはり吹替版で見なければ!!


“元Folder 5”満島ひかりが「ONE PIECE」劇場版に!濱田岳、菜々緒、北大路欣也ら豪華声優陣


満島ひかり、濱田岳、菜々緒、北大路欣也が、尾田栄一郎による人気コミックの劇場アニメ最新作『ONE PIECE FILM GOLD』に声優として出演することが明らかになった。アニメ声優初挑戦となる満島は、Folder 5 としてテレビアニメ版の2代目主題歌「Believe」を歌ったことがあり、再び同作に関われることの喜びを語っている。 
(中略)さらに、伝説のギャンブラー、レイズ・マックスの声を北大路が担当する。北大路は自身が務めるオリジナルキャラクターの演じ方について、楽しみに策を練っているとのことだ。
今の若い人は北大路欣也はむしろ吹替の人という印象かもしれませんが…


八代亜紀が本人役で「ファインディング・ドリー」出演、初登場シーン公開


「ファインディング・ドリー」の日本版エンディングテーマ「アンフォゲッタブル」を歌う八代亜紀が、本人役で声の出演をしていることがわかった。このたび八代の初登場シーンがYouTubeにて公開された。 
八代の役どころは海洋生物研究所でアナウンス役を務める女性。公開された映像には「こんにちは。八代亜紀です」と名乗る女性の声に、海の中で迷子になったドリーが「ああ、どうも、八代さん。助けてもらえない?」と返すシーンが収められた。本作では各国の著名人が本人役として同役を演じており、字幕版では「エイリアン」のシガニー・ウィーバーが起用されている。 
八代はアフレコの苦労について「監督に『八代亜紀の“声”のまま淡々とした感じで』と言われたんです。歌ではずっと抑揚をつけるということを何十年もしていますから、抑揚がいらないと言われてとても難しかったですね」と明かしている。
ナット・キング・コールの「アンフォゲッタブル」を最近ジャズアルバムで人気の八代亜紀に歌わせるという話までは理解してましたがまさか本人役で声優初挑戦とは誰が予想したでしょうか。あとこれは本筋と関係ありませんが最近のシガニー・ウィーバーはチョイ役出演が好きすぎ!


しかし…なんか多いなおい!今挙げた5つの例はだいたい1年以内のニュースです。
なぜここに来て急に増えたのか。理由を自分なりに考えてみました。

①老声優さんが少ない説
悲しい話なのですが一般的に声優さんといえばなぜか短命という通説があります。ここ数年でも多くの名声優さんが亡くなりました。しかし大御所俳優さんが演じているキャラクターを見るとどうしても老人演技でなければならないという感じはありません。あとおじさま声優はみなさん現役で異様に元気です。

参考:おじさま声優たちが、見た目と声と実年齢が合わなさ過ぎる化け物


②活躍の場を広げる説
昔に比べて大御所俳優さんの活躍するような時代劇や重厚なドラマは少なくなりました。そのため活躍の場を広げるという意味で吹替に初挑戦したりしてるのかもしれません。しかし大御所俳優さんはギャラも極めて大御所なため、「この映画の吹替やりたいね」と言って簡単に出れるとは思えません。確実なソースが見つからなかったのですが、『龍が如く』シリーズに渡哲也を呼んだ時は家一つぐらい買えるギャラだったという話を読んだことがあります。


③話題性先行説
色々言ってきましたがこれが真相だと思います。例えば「あの有名声優が吹替!」というニュースよりも「あの大御所俳優が吹替!」というニュースの方が取り扱う媒体も誌面の規模も段違いです。また、子ども向け映画の場合、実際に子どもたちを劇場に連れて行くのは親御さんや祖父母という特性を活かして、むしろそういう層に訴求力がある大御所俳優を使った方が宣伝として効果があるということなのかもしれません。

あとこれは想像ですが、広告代理店が例の北大路欣也に犬の吹替をやらせたCMが世間的にウケていると思っているのでは…と考えています。実際にCM好感度でも常に1、2位にランク入りするCMですので「世間が大御所俳優吹替を求めている」というリサーチ結果に至ったとして不思議ではありません。もしかすると大御所吹替ブームは我々一般大衆があのCMに喜んだせいで引き起こしたブームなのかもしれません。


大御所俳優さんが年老いてもなお新しいことに挑戦する姿は本当に素晴らしいと思います。実際に声優演技を聞いてみるとものすごく上手なこともあります。ただ、それを発揮するのは別の場所でもいいんですよ、と思ってしまうこともあります。特に大御所ともなると知名度が極めて高いため、映画を見ている間にその俳優さんの顔がちらついてしまうことがあります。その方が映画を多角的に楽しめるという意見もありますが、そんな楽しみ方より物語世界に没入したいという映画ファンが多いと思います。

大御所吹替ブームについて色々考えてみましたが、個人的にはX-MENを見ている間に八代将軍徳川吉宗の顔がちらつく現象はメチャクチャ面白いので楽しみです。もしかすると普段映画を見ない普通の人たちもそんな感じで大御所吹替を楽しんでいるのかもしれませんね。

2016年6月16日木曜日

クソ丁寧で誠実な宣伝ですけど何か?『デッドプール』







こんちには。ビニールタッキーです。

『デッドプール』最高でしたね。もう日本公開が発表されてからずーっと楽しみでした。公開日にレイトショーで見に行ったのですが劇場にいたカップル、ボンクラそうな男ども、僕みたいな独り者、みんな大爆笑で盛り上がるという最高の体験が出来ました。もう本当に楽しかった!

しかし楽しかったのは映画だけではありません。宣伝がとにかく楽しかった!
僕はタレントやお笑い芸人が出てきて映画と関係ない話をするような"おもしろ映画宣伝"をニヤニヤ眺める趣味を持っているのですが、『デッドプール』に関しては「これは…いい方向のニヤニヤだぞ!」「というか普通に丁寧な宣伝だぞ!」と思うことが多く、これはぜひ後世の人達のために、というか日本の映画宣伝のために書き残しておいた方がいいぞ!と思ったので以下にまとめてみました。

【ここがえらいよ『デッドプール』日本宣伝】


①ターゲット戦略が明確でえらい
話題作の日本公開…となると宣伝費も興行収入のノルマもデカすぎるのか、タレントに吹替させたり日本版オリジナル主題歌を付けたりしがちですが、そこは低予算でお下品でR指定までついた『デッドプール』。しかも日本での知名度も低い。当然宣伝費も相当低く割り当てられたと考えられます。

そこでどうしたか。
まず一つ。デップーを既に知っているアメコミファン、アメコミ映画が好きな映画ファン、そしてTVアニメ「ディスクウォーズアベンジャーズ」でデップーファンになったアニメファンといった、コアでニッチな層が喜ぶような宣伝方法を選びました。確かに彼らは狭くて規模の小さいコア層なのですが、彼らはSNSとの親和性が極めて高いためネット上でバズを起こしやすい層なのです。彼らの間で話題になれば莫大な宣伝費を使うことなく評判が猛烈に拡散します。(具体例については後述します)

もう一つ。巨大アドトラックやおもしろポスターといった街行く人の目を引く広告方法を取りました。


映画「DEADPOOL」宣伝用巨大フィギュア製作しました!

例えば莫大な宣伝費があればTVCMを全国ネットで流してお茶の間に広めることが出来ますが、何度も言いますが低予算映画の『デッドプール』。そんなお金ありません。そこで街行く人が見かけて思わず写真付きでツイートしたくなるような広告を作りました。

 
母の日の期間に貼られたこのポスターも最高でした。劇中でも何回もマザファッカーって言ってましたね。


デップーちゃんとTOHOシネマズのロゴってデザインが似てるからコラボしたらいいのに…とみんなが感じていたら当然やる!それがデッドプール!


こちらはうちの近所の映画館の立て看板ですが『ズートピア』を見た直後にこれを見た時は吹き出してしまいました。劇場スタッフの遊び心もくすぐるとはナイスな立て看板!


大手シネコンではポスターの文言がその場所にちなんだダジャレになっているという小ネタがありました。たぶん他の映画だったらこんな安易なギャグはイラッと来るのかもしれませんが、そこはデッドプール。役得という感じです。実際にまとめた方がいらっしゃいますのでぜひご覧ください。

デッドプールご当地限定ポスターまとめ

この様によく知らない一般の人でさえも「なんだあれwww」「こんなの見かけた!」とツイートすることでTVCMとはまた別の情報拡散を狙ったのです。

つまりコア層と一般層によるインターネットのバズで話題を広めるという戦略をとったのです。ここが極めてクレバーでえらいと思う点です。

よくこの映画について「タレント吹替も日本版主題歌もなしでえらい」という声を聞きますが、実際はやりたくてもお金が無くてできなかった、というのが真相だと思います。しかしそれでも安易なモテ根性に走らず、工夫をこらして最新型の話題拡散の手法をとり、それが見事に成功したという点が本当に素晴らしいと思うのです。実際に『デッドプール』はこの宣伝手法によって、R指定で無名のアメコミヒーロー映画にも関わらず初日だけで13万5千人、興行収入1億6千万円という前人未到の大ヒットを達成しました。(『デッドプール』初日、『オデッセイ』を144%超える好スタート!興収1億6千万円)


②映画の内容と関係あってえらい


デッドプール手乗りフィギュア6万名にプレゼント!特別映像ではデップーが8人に

例えばこの入場特典の手乗りデップー。最近はやりのコップのフチ子的なブームに乗った安易なプロダクトと思われがちですが、これがちゃーんと劇中で宿敵フランシスの絵を描くシーンを模しているのです。



「はあ…そうですか」と思われるかもしれませんが、世の中の入場特典や前売り券特典というのは映画の内容とさほど関係ないことが多いんですよ。具体的に何が、とは言いませんが。言いませんが!

(ちなみにこの手乗りデップー、準備数6万個に対して初日の入場者数が13万5,590人と全然足りなくてあっという間に配布終了となってしまいました。ヤフオクでは6月現在2~3000円で取引されています。欲しかった…)


あと、先ほど取り上げた巨大アドトラックの完成お披露目会には曙が登場しました。



全長7メートル巨大「デッドプール」像が大阪に出現!病押して駆けつけた曙も完成度を絶賛

最初この写真を見た時はなぜ曙…デカいからか?と思ったのですが記事に正解が書いてありました。

本イベントでの曙の起用は、原作コミック内で、来日したデッドプールが相撲部屋に入門していたというエピソードがあり、「千代の酒」という四股名まで持っていることから実現。1月に患った右下蜂窩織炎(ほうかしきえん)が再発して緊急入院したという曙は、病院から会場に駆けつけ「どうしても今日のイベントに出たくてきました。(映画は)めちゃくちゃ面白かったです。アクションシーンもすごいのですが、ラブストーリーでもあるのでそこが見どころです」と意気込みたっぷりに語った。
何と原作コミックのエピソードに沿ったオファーでした。細かいよ!でも行き届いてる!
あと病気療養中なのにあんなグロい映画見てイベントにも出てくれた曙ありがとう!


さらに公開直前イベントにはGacktとCreepy Nutsが出演しました。



R-指定、GACKTからお題もらい入魂のフリースタイルラップ

本日5月26日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて映画「デッドプール」の公開直前プレミアイベントが開催され、GACKTとCreepy Nuts(R-指定 & DJ 松永)が出演した。
本日のイベントは、劇場エントランスの特設ステージおよび劇場内で実施された。まずは特設ステージのDJブースにDJ 松永が登場し、ダンサブルなトラックをスピン。するとデッドプールとダンサーが現れアクロバティックなパフォーマンスを繰り広げる。さらに映画がR-15指定であることにちなんでイベントに出演することになったR-指定が、「デッドプール」にまつわるワードを盛り込んだラップを披露した。その後GACKTが呼び込まれ、「アメリカンヒーローって言ってもいろんなタイプがいるんですが、初めてこういうタイプのダークヒーローが出てきて。その映画が世界中で大ヒットして、僕的にはすごくうれしいなと思ってます。だいぶ面白いヒーローなのでハマってくれたらうれしいです」と映画についてコメントした。


R-指定にちょっかいを出すデップーちゃん


映画公開記念イベント名物鏡割り。
あっ!よく見たら酒の名前が「千代の酒」だ!細かい!!

R-15指定なのでR-指定を呼ぶという直球なオファーですが、映画の主題歌がヒップホップという点でもナイスチョイスだと思います。しかもTV番組「フリースタイルダンジョン」の出演で若年層や一部のネットユーザーからも支持を集めているR-指定にちゃんとフリースタイルを披露させるという手法が、これこそまさに前述した「コアでニッチな層が喜ぶような宣伝方法」だと感じました。

(彼らのイベント後のインタビューも本当に最高なのでぜひ読んでみて下さい。"Creepy Nuts(R-指定&DJ松永)に映画『デッドプール』の“合法的なトビ方”を聞いてきた" そこそこ映画好きなR-指定とボンクラむき出しのDJ松永の絡みがキュンキュンきます。)


ちなみにGacktさんはなぜ…と思いましたが「映画化をずっと待っていて英語版で先に見てしまった」という発言を見ると単純にこの映画のファンという感じで好感が持てます。世の中にはアメコミ映画の公開記念イベントで「これからアメコミファンになろうと思いま~す」と発言する人もいますから…

この様に一つ一つの宣伝にちゃんと意味があり、手を抜いて適当にやっている感じがしないのです。そこにとても好感が持てました。


③公式アカウントがえらい
デッドプール宣伝で絶対に忘れてはいけないのがツイッター公式アカウントの素晴らしい運営手腕です。

映画の主人公なりきりアカウントというのはよくありますがデップー公式がえらいのは「破天荒キャラを貫きつつちゃんと宣伝している」という点です。

これとかもう完全に担当者の努力の賜物でしょう。


映画の公式アカウントでよくあるのが「面白かった!」「見てきたよ!」みたいな短文感想ツイートまで片っ端からRTしてフォロワーをうんざりさせるという行動パターンですが、デップーはそこも違います。
なんと自分でトゥギャりました。すごい丁寧!


ファンアートや愛のある感想には賞賛を送り、逆に悪いやつは絶対に許さないという態度もはっきり示します。
ゴミのポイ捨てと転売屋は許さないデッドプール!誠実か!

はっきり言ってこんな丁寧で誠実な奴のどこがクソ無責任ヒーローなの?と感じます。まああんまり褒めすぎると公式アカウントが調子に乗るのでこれぐらいにしておきますよ。でも、本当に大好きです。こんなに見ていて楽しい映画公式アカウントは初めてです。映画を見て少しでも興味を持った方は今からでもフォローした方がいいですよ。

(余談ですがデップー公式にリプをもらったことがあるのですが、嬉しすぎて「お、応援してます!」とアイドルの握手会に参加したオタクみたいなことを返信してしまいました。どんだけ好きなんだ俺よ)


④ライアン・レイノルズがえらい

これは完全におまけですがこの映画の主演俳優:ライアン・レイノルズは本当にえらいと思います。

海外では「ライアンが急に日本語喋ったぞ????」とパニックだったようですが、ここまでこの記事を読まれた方ならピンと来るかと思います。デッドプール原作の日本で相撲部屋に入門していたという設定を活かしてわざわざ日本公開前日に日本語ツイートをしてくれたのです。これをえらいと言わないで何と言おうか!!

ライアン・レイノルズはこの映画のプロデューサーも兼ねているので宣伝に乗り気なのはわかるのですが、どんな仕事でも呼ばれれば出演するというフットワークの軽さでも有名なようです。海外でもネットユーザーによる映画評に本人役でちゃっかり登場してます。
【ニコニコ動画】正直なトレイラー:デッドプール(feat.Deadpool)


もちろん日本向けのプロモーション映像も当然本人によるメッセージです。フットワーク軽すぎ!大好きだ!



さらに『X-MEN:アポカリプス』の日本向け宣伝映像にもちゃっかり出演してます。もーどんだけファンサービスするのよ!

こういう型破りで軽妙な行動が取れる俳優がガンガン宣伝に参加するというのもこの映画の魅力の一つだと思いました。

というわけでいかがでしたでしょうか。
まだまだ語り尽くせないぐらいデッドプールの宣伝は映画の内容と同様に魅力にあふれています。

しかし僕がデッドプールの宣伝で最も感動したのは、日本の宣伝班の「金はないけど工夫で面白いことやってやろうじゃん!」という姿勢がまさにこの『デッドプール』という低予算映画のスピリッツとつながっているということです。正直この映画は見ていて明らかに予算が少ないんだろうな…と思う箇所があります。しかしそれでもバツグンに面白い映画に仕上がっているのは製作陣のガッツと工夫と、絶対面白いものにしてやるという情熱があったからだと思いました。その情熱に呼応するかのように気合の入った宣伝を見て僕は本当に感動を覚えたのです。


全ての海外映画の宣伝をこういう風にしろ、と言うわけではありません。こういう風に「どうやったらみんな楽しくなるかな?」と考えることっていいことじゃん、と言いたいのです。芸能事務所や広告代理店の提案を鵜呑みにするのもいいですが、何か面白いこととか、みんなが喜ぶもう一工夫とか考えるのも楽しいと思うんですよね。ほんの少しでもそういう宣伝が増えたらいいなと、このクソ無責任ヒーローの、ふざけて遊んでいるように見えて、実はクソ丁寧で誠実な宣伝を見て思いました。