こんにちは。ビニールタッキーです。
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(以下表記「BvS」)のBlu-ray/DVDが先日発売されました。さらに今作でベン・アフレックが演じたバットマンも登場する『スーサイド・スクワッド』の公開も始まりました。ここで誰が望んでいるかわかりませんが改めてBvSの宣伝を振り返ってみたいと思います。
というのもこのBvSの宣伝、とにかく多かったんです。だいたいのビッグバジェット映画は公開前イベント、公開記念イベント、大ヒット御礼イベント、ソフト発売イベントぐらいなのですが僕の知る限りBvSはイベントだけで10本ほどありました。それだけワーナー・ブラザーズ渾身の一作ということなのでしょう、ウェイン財閥ばりのなりふり構わないイベントが目白押しでした。それではジャスティス・リーグ…と言うよりスーサイド・スクワッドと呼ぶ方が相応しいようなおもしろ映画宣伝軍団をぜひ御覧ください!
日本代表・槙野智章選手、私生活パートナー求む「職種は関係なく、いい女がいい!」
世紀の2大ヒーロー、バットマンとスーパーマンによる夢の競演を描く『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』の応援団就任イベントが1月7日(木)、都内にて行われ、メジャーリーガーの川崎宗則選手、サッカー日本代表の槙野智章選手が本物さながらのコスプレ姿で登場した。
川崎選手はメジャーリーグでの数々の苦難や逆境に挑戦し、立ち向かう姿がバットマンと重なることからバットマン役。一方の槙野選手は、筋骨隆々な肉体と端整なルックス、特にトレードマークである七三の髪型がスーパーマンにそっくりであることから、スーパーマン役となり、貴重なコスプレ姿を披露した。槙野選手は「やっぱり地球の皆のために戦うのがスーパーマン。僕に似てるなってかぶるところがあります」と胸をはり、川崎選手も「見ていないところで頑張っているから、僕もバットマンに似てるかなと思います」と同意すると、「まさに川崎さんと一緒だね」「分かってるじゃないか」と意気投合していた。2016年1月のBvS宣伝一発目がいきなりこれだったので正直ちょっとびっくりしました。この頃は情報もあまり解禁されていなかったので会話がふんわりしてていいですね。あとスポーツマンがスーパーヒーローのコスプレをするとわりとしっくりくる、という学びがありました。
2大ヒーローが豆まきで対決!? 節分イベントでバットマンvsスーパーマンのバトルが勃発
豆まきが始まる頃、会場には5,000人以上の観客が来場。登壇する有名人の名前が次々と読み上げられる中、“バットマン”と“スーパーマン”というヒーローの名前があげられると、会場にいた観客からざわめきが…。そして、華やかな有名人と共にコスチュームに身を包んだバットマン&スーパーマンが登場すると、思いもよらぬスペシャルゲストの登場に来場者は一気にヒートアップ!
バットマンとスーパーマンは、イベントでもにらみ合って火花を散らしながらも、その手には豆を入れるために“升”がしっかりと握られていた。同じく豆まきに登壇した大女優、中村玉緒や、元フィギュアスケート選手の安藤美姫といった有名人らに劣らぬ存在感を見せつけながら力強く豆をまき、来場者の厄除けと来福を願った。意外なゲストの登場に会場は笑顔に包まれ、大盛り上がりの中イベントは終了した。2014年は『ロボコップ』、2015年は『ミュータント・タートルズ』のミーガン・フォックスでしたが今年の豆まきはバットマンとスーパーマンでした。誰が予想できたよ。しかし豆をまく姿が楽しそうでほっこりします。
益若つばさ、セカオワ・Fukaseとの交際「ゆっくり見守ってもらえれば」
バットマンとスーパーマンという2大ヒーローの対決を描くアクション超大作。「見たことはあるけど、あまり詳しくない」という益若さんは、イベントMCからスーパーマンが宇宙人であることや、バットマンの正体が大富豪だと知らされると、驚きの表情を見せ、「でも、別の一面をもったギャップがある男性はすてき」と瞳を輝かせた。
具体的に、スーパーマンについては「性格は穏やかで誠実そう」と分析。どちらかと言えば、「影がある雰囲気がカッコいい。私も私服はブラックが多いので」という理由でバットマン派なのだとか。「スーパーマンは、鈴木奈々が選びそう。『今日も元気です!』みたいな感じで」と話していた。どうしてこんな人を呼んだんだ…と思ってしまいますが、こういう人も警戒せずに見に来てくれていいんだよ~というアピールなんでしょう。まあ記事を読むとほとんどセカオワの人との恋愛話しかしてないんですが…
と、ここまでは公開一ヶ月前の宣伝なのでまだ穏やかだったんです。3月に入ると公開月ということで怒涛の宣伝が始まります。
映画にもある? 上島バットマンと寺門スーパーマンがおでん、ゴムパッチン対決にチュー!
きた!おもしろ映画宣伝界の帝王、ダチョウ倶楽部!
ダチョウ版世紀の対決は3本勝負でイス取りゲーム、ゴムパッチン、そしておなじみの熱々おでんが行われたが、思わぬ種目での対決に疑心暗鬼の寺門さん、上島さんに対し、レフェリーの肥後さんは「これ、映画の中でも実際にやってますから!」と断言! バットマンとスーパーマンがイスを取り合い、ゴムひもを口にくわえ、さらに熱々のおでんを顔に当てられるという“泥仕合”が繰り広げられ、会場は笑いに包まれた。
そして、対決の最後に、2人はお決まりのにらみ合いからのチュー&仲直り! 肥後さんは対決後に実は、まだ映画本編を観ることができていないことを明かし「おそらく、映画の中で今日の3本勝負はやりません」と嘘をついたことを謝罪。一方で、あくまで個人的予想として、バットマンとスーパーマンがにらみ合うビジュアルを前に「この流れで、ケンカしてチューはあるはずです!」と期待を口にしていた。
だいたいBvS本編も二人がケンカして仲直りのチューをする感じだったので肥後リーダーの言ってることはほぼ正解です。あとゴムパッチン的に伸びる魔法の投げ縄を持ったカッコいいお姐さんも出てくるので映画の再現度としては一番高いと思います。ダチョウ倶楽部のおもしろ映画宣伝はいつも同じような感じなんですが毎回映画の内容と微妙に合ってるというところに感心します。
前園真聖、若槻千夏に結婚を勧められ「そろそろ…」と前向きな姿勢!
段々記事タイトルから映画名が消えつつありますが気にしないでください。この手の記事ではよくあることです。
この日は、普段、あまりヒーロー映画を見ることが少ないと思われる女性客を招待。若槻さん、前園さんもバットマン、スーパーマンについて特に熱烈なファンであるというわけでもないよう…。イベントを前に『スーパーマン』を見たという若槻さんは「スーパーマンが宇宙人(※惑星クリプトンから地球にやってきた)ということ、知ってましたか?」と語ると、会場はざわつき、前園さんも「宇宙人なんですか? 知らない! 知らない!」と驚いた様子。そんな2人と観客のために、スーパーマンの超人的なスピードやパワーについて司会者から説明がなされると、若槻さんは「体がいいですよね! ムキムキのスーツを着こなせる! 体がよければいい!」と興奮気味にスーパーマンの肉体美の魅力について語った。
だが、続いて、バットマンについて「ベテランのヒーローで大富豪でプレイボーイ」と説明されると、若槻さんは「知らなかった! パーティーピーポーってことですか?」と即座に食いつく。さらにプレイボーイに見せかけて、実はバットマンは寡黙で、24時を過ぎると人知れず愛する街のために戦っていると明かされると「(選ぶなら)バットマンですよ! お金持っててベテランで寡黙。パーティーピーポーってのは(夜が)長いのがめんどくさいですが、バットマンは(24時で切り上げるので)終わりが見えてますからね」と一気にバットマン派に転向。前園さんも「オンとオフの切り替えができるのはすごい。ズルズル行っちゃいますからね」とバットマンの切り替え上手な点を称賛した。
どうしてこんな人を…(2回目)こういう映画イベントに呼ばれる以上、リチャード・ドナー版『スーパーマン』や『ダークナイト』、せめて前作の『マン・オブ・スティール』ぐらい見てきてほしいと思いますが、そういう知識を持ってると逆に呼ばれないのでしょうね。難しい問題です。
あと個人的な感想ですがヒーロー映画は女性客もガンガン見てると思いますよ!
益若つばさや千葉ットマン、2大ヒーローの対決を予想!―『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』ジャパンプレミア
実に多彩、というか玉石混交な感じのゲスト陣ですが個人的に気になったのはこのお二人。
アメリカ生まれのユージは、バットマンとスーパーマンの大ファンだという。「この日が来てしまったかという感じですね。ずっとファンだったので、2人が闘ってしまうと、見るのが怖いです」と、ファンだけに複雑な様子。勝負について尋ねられると、クリプトン星の石がスーパーマンに対して有効であるという設定を紹介しながら、「その知識がこっち(バットマン)に入ってるかどうかですよね」とバットマンの戦略に期待を込めた。
ああクリプトン星!「スーパーマンが宇宙人って知ってました?」といったセリフが飛び交う宣伝イベントが続いていたのでそういう基本的な単語が出てくるだけでホッとします。
超セクシーなドレスで登場した叶美香は、『マン・オブ・スティール』の公開時にスナイダー監督やカビルと話す機会があったことを振り返った。当日の衣装は、姉の恭子さんが、本作に登場する第3のスーパーヒーロー、ワンダーウーマンをイメージして手掛けたものだという。
さすが美香さん。改めて叶姉妹のブログを確認したところ、恭子さんは『300』が大好きで30回以上見てるとか、ヘンリー・カヴィルに直接会った恭子さんが「今のところ、モースト・ゴージャスガイ・イン・ザ・ワールド」と発言した等アツい話で溢れていました。
椎木里佳、コスプレをするなら「キャットウーマン」と即答!
この記事については前のエントリ「2016年上半期おもしろ映画宣伝ベスト10」で言及しましたので詳しくはそちらを御覧ください。とにかくおもしろ映画宣伝はこの手の人達が作り出しているんだな…という印象がとても強くなったイベントでした。
『バットマン vs スーパーマン』日本上陸!唯一の日本人キャストTAO「本当に感激」
おお!TAOさんだ!と思う一方でなぜスキージャンプの高梨沙羅選手が…と思いましたがヒーロー映画に対してスポーツ界のヒロインを呼んだ、ということだそうです。
先述した川崎宗則選手や槙野智章選手もそうでしたが話題のスポーツ選手が公開記念イベントに呼ばれることはわりとあるので「本当に映画と関係あんの?スポーツ選手×映画宣伝イベントの奇妙な関係」という記事にまとめようかな、と思うこともあるのですがそれこそ世界のどこに需要があるのか全くわからないので胸の奥にそっと仕舞っておきます。
三船美佳、離婚後初イベントでハイテンション「強い母ちゃんになる」
三船美佳さんといえば離婚訴訟中に『ゴーン・ガール』のイベントに出演したことで映画宣伝界では伝説となっていますが奇しくもベン・アフレック主演映画のイベントに再び登壇しました。
もともとDCコミックスのヒーロー映画が大好きだといい「娘と母と一緒に劇場に行ったが、あまりに面白く2回連続で観てしまった」と興奮気味。「今回はヒーローたちが戦う裏側を、市民の目線で描いていてとても斬新だった」と分析し、「スーパーマンのSは、故郷では希望の象徴なんですよ。やっぱり希望って大事だなって思います」「一方、バットマンは這い上がるために、コウモリの穴に落ちてトラウマを乗り越える」とまるで自身と重ね合わせるようなコメントも…。最後は「娘を守るために、私もワンダーウーマンみたいに強い母ちゃんにならなきゃ」と決意を新たにしていた。
『ゴーン・ガール』の時もそうだったんですが映画と絡めたコメントが上手くて個人的には好感を持っています。実際にワンダーウーマンを演じたガル・ガドットも1児の母なので彼女のように強い母ちゃんになれるといいですね。
と、ここでちょっとブレイク。BvSの企業コラボを少しだけご紹介します。
ライザップと映画『バットマンvsスーパーマン』が奇跡のコラボ!森永卓郎の「コミットした」コスプレがシュールすぎるwww【動画】
せっかくなので大きめの画像を置いておきます。
アップでどうぞ(無駄に高画質)
動画もどうぞ。
閑話休題。
永野と篠原信一が意気投合、最強なのはスーパーマンの恋人
きた!おもしろ映画宣伝界の超新星、篠原信一!!
最近邦画のイベントばかり出てるのでちょっと寂しかったよ!
2人は「どちらのヒーローが最強か?バットマン好き vs スーパーマン好き 世紀の対決!」と題した企画で戦うことに。バットマンのマスクを着用した篠原に、スーパーマン派の永野がいつもの歌ネタで対抗。「バットマンより普通にー、スーパーマンが好きー!」と歌いながら、着用したマントを翻してみせる。
それぞれのキャラクターの魅力を聞かれると、永野は「スーパーマンは、何より自己犠牲の精神! すぐ助けに行くのがヒーロー!」と回答。一方、篠原は「バットマンは生身の人間で鍛えてるところがすごい。努力が最強!」とアスリートならではの目線でアピールする。しかし劇中のキーパーソンの1人、スーパーマンの恋人であるロイス・レインの話題になると「もっと最強なのは、スーパーマンの恋人」「キレイ! 最強!」と意気投合してしまう2人。結局この対決を制したのはバットマンでもスーパーマンでもなく、ロイス・レインということになった。この記事ではBvSの話をしてる感じですが動画ニュースを見るとこの頃ちょうどリオ五輪開催中だったため篠原信一が柔道について熱く語り初めて「あっそういえばこの人柔道選手だった」と気付く一面もありました。
以上です。
しかし多かった。集めるのも疲れた。
ご紹介したBvSの宣伝で特に感じるのは女性タレントを意図的に呼んでいることでした。おそらく普段アメコミヒーロー映画を見に来ない、と思われている女性客に集まって欲しいというのが本心なのでしょう。しかしより多くの人を集めたいならバットマンとスーパーマンだけではなくもう1人の主人公、ワンダーウーマンも推してほしいなーと思います。別に公開前に秘密にされてる登場人物でもないのにあんなに超かっこいい人を宣伝に使わないなんてもったいないですよ。せっかく宣伝数を増やすなら多角的な見方を提案する宣伝を入れたらいいのにな、と感じました。
しかしこの宣伝群を見ていると気付くこともあります。ハリウッド製ビッグバジェット大作によくあるタレント吹き替えや日本版主題歌がないのです。ここからは想像なのですが、もしかすると上層部や広告業界からの「◯◯ちゃんさ〜いつものタレント吹き替えやろうよ〜」という申し出に、現場スタッフが「それだけはやめて下さい。そのかわりイベントを大量に開催して人を集めますから!お願いします!」と抵抗した結果なのかもしれません。そう考えるとこの大量の宣伝は『バットマン vs スーパーマン』という映画を傷一つ付けずに公開するためのワーナーブラザーズジャパンの決死の努力の成果に見えてきます。真相は違うのかもしれませんが、結果として映画をキチンとした形で公開してくれた現場スタッフには、劇中でスーパーマンを慕う民衆のように僕もキャンドルの灯を掲げたいと思います。
それでは最後に、今となっては味わい深い気持ちになるエイプリルフール広告を置いておきますね。
「テラフォーマーズ」小吉とヤツがバットマンvsスーパーマン風に
ヒューッ!!!